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額縁を吊るす時のフックの数と安全荷重って?
こちらでは 額縁を吊るすときのフックの数や安全荷重について説明しています。
額縁とフックの数について
建物は 耐えず揺れているのをご存知でしょうか?
例えば左右のバランスを調整したはずの額縁が翌日に傾いていたりします。
これは人には感じない揺れが額を傾けてしまうため、またバランスを取る為に額が調整前の位置に戻っているからなのです。
この解決策としてアート館では2つの方法を提案させていただいております。
(額縁を下から受ける方法は壁の傷を増やすので 今回はこの方法は省きます。)1)
下図のように、1つの額縁に2つのフック(あるいは、ワイヤーフック)をご使用ください。
フックを2個使って吊るすと、左右のバランスが取りやすく傾きが軽減されます。
(フックを3点にしても、加重的、傾きに対する影響もあまり意味は無いので2点以上は必要ないと考えます。)2)
もう1つの方法は 額縁の裏の足元にずれ止めの額縁裏ゴム(ゴムパッキン)を貼り付けておきます。
この方法は、額縁がずれた時にクロスなど壁を傷つけないという利点もありますのでお薦めです。
フックを2個にした時の荷重のかかり方
フックを2個にした場合 荷重は1/2になるのですかと言う、質問を良く受けます。
ベクトルを使って解析しています。
解りやすいように紐の角度を45度で計算していますので、ご了承ください。 (√2≒1.44)
図のように紐にかかる引っ張りは 単純に片方にMkgかかりますので、紐自身には2Mkgの力がかかっています。下にかかる力は 図からわかるように M/√2(kg) ≒ 0.7M(kg) となります。
実際には45度ではなく角度が変わりますので 下にかかる力は、 M〜0.7M(kg)と考えて良いことになります。
細かい計算をしないで 考えると 額縁の重さの 半分が垂直方向にフックにかかると考えて、失敗は無いことがわかります。
ここで、注意が必要なのが 意外と横からの力がフックにかかる事がわかります。
フックは 縦方向の力用に製作されている場合が多いので、横の力に脆弱であることは、否めません。
そこで、少し余裕の有るフックを使用することを、お薦めしております。フックを決める時は 以上のことを 考えて 額縁の重さを考えて決めてください。
額縁の重さは、体重計を使って計るのが一番手っ取り早いと思います。
ただ、都合で段取りが付かない場合の額縁の重さの目安をお知らせしておきます。
額縁の重さは通常、人(成人男子)が、両手で普通に少し重たいなと思い持ち上げ額縁をフックに引っ掛けられる場合、額縁の重さは10kg程度です。一人では危ないかなと言うように 少し危険を感じる場合 10kgを超えている場合が多いです。
20kgを超えている額縁は ほとんど 一般家庭で飾れる事は無いのでそこまでの重さがあると考えないでよいと思います。ヨーロッパ調の飾りの多い凸凹した額は、胡粉で装飾している場合が多いので 通常以上に重いことがありますのでご注意ください。 (鏡は、鏡自身が重いので 額縁とは別に考えてください。)
フックを3点にした場合 真ん中のフックにほとんど荷重がかかりませんので 3点にしてもほとんど意味がありませんのでご注意ください。
フックの詳細に表記されている安全荷重について
安全荷重とは、メーカー実験による静止状態での 落ちないと保障できる荷重強度です。
(正確な施工と正しい使用方法を前提とします。)ただ 静止安全荷重表記ですので 衝撃加重は計算に入っていません。
衝撃加重とは 地震の時等に建物が縦に跳ね上がりその後 落下しますが、その時に 額縁も同時に上に跳ね上がり下に落ちます。
その時にかかる力が 衝撃荷重と言います。
この時にフックにかかる重さは 額縁の2倍と言われています。
(3倍と言われる時もありますが 3倍で計算する時は人の安全を 考えた時でのことです。)考え方にもよりますが 本当の安全を考えた場合 安全荷重の半分で計算しておいて安全荷重に余裕の有るフックを利用することをお薦めします。
また ソコまで考えた場合(あまり聞かない事故ですが!) 額が一度上に跳ね上がりますから フックから紐が外れる可能性も否定できません。
日本は地震大国ですから・・・♪
この場合セフティーフックあるいは、盗難防止用フックも考えておく必要があるかもしれません。
(正直、個人の意見としてそこまでの必要性は無いと思いますが、高級な作品の場合は考えておいて問題ないと思います。)